『定期借家権』Q&A
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Q.今回の新法で新設された『定期借家権』とはなんですか?
A. 『定期借家権』とは、貸主、借主の合意により自由に契約期間、賃料などを決めて、契約期間の満了によって一旦契約をが終了する建物賃貸借です。すなわち、双方が合意する限り、完全に自由な契約であって、契約期間が一年未満や二十年を越える定期借家契約も可能です。
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Q.定期借家契約は、これまで行われてきた借家契約とどこがどのように異なるのでしょうか?
A. これまでの借家契約と異なるところは、「定期借家」である旨を明記した書面によること、更新がないこと及び契約期間の満了前における貸主からの通知義務について明記することが必要になることです。
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Q.定期借家契約は、必ず「公正証書」でなければなりませんか?
A. 定期借家契約は法律上「公正証書による等書面によって契約する」こととされていますので、「公正証書」は例示であって、書面による契約であればよいことになります。しかし、例えば、事業用建物について長期の定期借家契約を結ぶ場合等において「公正証書」を作成するケースもあると考えられます。
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Q.既存の借家契約からの変更は認められますか?
A. 現在借りている建物については、契約更新時において、原則として全て従来型借家契約に更新されることになります。(当分の間は認められない、4年から5年間)しかし、オフィス等の事業用建物については、貸主、借主が合意の上で現在結んでいる借家契約を一旦解約して、改めて新規の借家契約として定期借家契約を結ぶことは出来る。
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Q.定期借家契約では、契約期間が満了したら、借主は必ず明け渡さなければならないのでしょうか?
A. 契約期間が満了しても、貸主、借主双方が合意すれば再契約をすることは可能です。特に住宅の定期借家契約においては、二年程度の短期間の契約を繰り返す事が一般的になるものと考えられます。ただし、期間満了の一年前か六ヶ月前までに、貸主が借主に退去を求めたときは明け渡さなければなりません。
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Q.事前通知なしで契約期間満了時に退去を求めることができますか?
A. 貸主が事前に退去通知をしなかった時は、直ぐに退去を求めることは出来ません借主は、事前通知がなされた日から六ヶ月以内に移転先を見つけて明け渡すことになります。なお、期間が一年未満の定期借家契約の場合には、借主の退去時期が予め明確であるケースがほとんどと想定されるため、事前
通知は義務付けられていません。
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Q.貸主が定期借家権で再契約を予定している場合には、事前通知をしなくても良いのでしょうか?
A. 再契約を予定している場合でも、事前通知は必ずしなければなりません。この場合、貸主が再契約の意志及び希望する条件を借主に通知し、借主の意思を確認した上で、契約条件について交渉することになります。再契約を予定している場合には、その内容について書面で通知されることをお勧めします)
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Q.現行と同じ条件で再契約をする場合や、賃料だけを改定する再契約の場合にも、新たに契約書を作成する必要があるのでしょうか?
A. 定期借家契約は、必ず「書面による」こととされていますので、どのような再契約でも、その都度「定期借家」である旨を明記した契約書を作成する必要があります。(口約束による定期借家契約は、認められないということになります)ただし、貸主が借主に対して契約期間満了後も事前通知をしないときには、借主は現契約と同じ条件で住み続けることができます。この場合、期間満了後に貸主が事前通知をしたときは、通知の日から六ヶ月間、借主は住み続けることになり
ます。
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Q.定期借家契約の期間満了時に、再契約の通知なしに突如、貸主から賃料の増額を請求された場合、借主はそれを拒否できるでしょうか?
A. 貸主が再契約の意思を借主に通知していなかった場合には通知の日から六ヶ月間は従来の賃料のままで、借主は継続して住むことが出来ます。貸主、借主双方に再契約の意思がある場合には、その六ヶ月の間に賃料を含めた契約条件について
交渉することになります。
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Q.定期借家契約において、期間満了前に、借主から中途解約を求めることは可能で
しょうか?
A. 二〇〇平米未満の住宅の定期借家契約の場合は、法第三十八条第三項の規定により、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情が生じたときには、「一ヶ月前までの解約申し入れにより中途解約可能」となります。事業用の長期契約の場合は、「中途解約を制限する代わりに転貸を認める」などとする特約が
考えられます。
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Q.契約期間満了前に借主が退去を求められることがありますか?
A. 通常はそのようなことはありませんが、賃料不払いや使用目的違反など契約内容に違反した場合には、借主に文書で示した上で契約解除をするケースがあります。この場合、予め契約書に「契約の解除に関する事項」を具体的に明記することをお勧めします。この点は、従来型借家契約の場合と同じです。
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Q.定期借家契約において、賃料改定の特約を結んだ場合には、契約期間内は必すその定めに従うことになるのでしようか。
A. 定期借家契約において賃料改定の特約を結んだ場合には、その定めに従うことは当然です。但し、住宅の場合には、固定賃料で短期の契約を結んで、再契約の際に賃料を決め直すケースが一般的になると考えられます。
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Q.定期借家契約においては、敷金、礼金、更新料等の一時金はどのような取扱いになるのでしようか。
A. 定期借家契約は、貸主、借主の合意に基づく契約期間の満了による終了を約束した契約で、賃料は市場メカニズムにより決定されるため、礼金や更新料など借主に返却されない一時金は不要になると考えられます。但し、退去時に借主に返却される敷金については、従来型借家契約と同様の取扱いになるものと考えられます。
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Q .定期借家契約においては、どのような契約書を作成すればよいでしようか。
A. 住宅の定期借家契約については、「標準契約書案(居住用)」に基づいて作成されることをお勧めします。事業用についても、「標準契約書案(事業用)」を参考にされるとよいでしよう。定期借家契約に固有の必須契約項目としては、次の二点を明記しなければなりません。
@契約期間を定めた上で、「本契約は、契約期間の満了をもって終了するものであり、更新することはできない。」もの(いわゆる「定期借家」)であること
A期間が一年以上の場合には、「契約期間満了の一年前から六ヵ月前までの間に貸主が借主に対し、賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、通知の日から六ヵ月間は契約の終了を借主に対抗することが出来ない。」ものであること
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Q. 定期借地権で建物譲渡特約付きの場台、借地期間が終了し、建物譲渡後に定期借家権を適用するには、どうすればよいのでしようか。
A. 定期借地権の期間満了で、建物を地主に譲渡した後に、借主が引き続きその建物を借りる場合の借家契約は、今までは、従来型借家契約こみなされ、契約の終了時期を確定できませんでした。今回の改正で、定期借家契約も選択できることになりましたので、予め、定期借家契約とする旨の特約を結んでおけばよいことになります。
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Q.本当に良質な借家の供給は増えるのでしようか定期借家制度の導入によって、本当に良質な借家の供給は増えるのでしようか。
A. まず、空家となっていた良質な持家ストックが借家市場に供給されることが予測されます。また、新築の借家についても、将来にわたる収支見通しが改善されることから、良質な借家の供給を促すインセンティブになるものと期待されます。
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Q.数年後の居住予定住宅をそれまでの間賃貸借することはできますか
A. 借主と三年間の定期借家契約を結べば可能です。契約期間が終了する1年から6ヶ月前までに再契約の意思のないことを借主に通知すれば、立退き料の支払いなど面倒なトラブルもなく退去してもらえます。
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Q.定期借家制度が晋及すると、住宅の建て方やその評価に、どのような影響を及ぼしますか。
A. 定期借家制度が定着すると、持家を賃貸化する動きが出てきます。そのため、これからの住宅は、持家についても賃貸化を意識した設計・仕様にするニーズが高まることとなります。借家の供給が増えることから、高品質で収益性の高い住宅が求められることになります。
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Q. 賃貸マンション事業に新たなバリエーションはできますか
A. 定期借家制度の普及で、一年末満の賃貸が可能になるため、ホテル的な利用を想定した賃貸マンションも考えられます。従って、ウイークリーマンションのような中期滞在型の賃貸マンション事業が増加すると予想されます。
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Q.事業用賃貸ビジネスにどのようは影響を与えますか
A. 定期借家制度が普及すれば、賃貸事業の収益を上げるにはどうしたらよいのかという資産運用の観点から、アセツトマネジメント(資産管理業務)の重要性がより一層高まってくると考えられます。
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Q.事務所・店舗等を定期借家で貸したいのですが、従来型借家契約と比べて、賃料等の契約条件はどのように変わりますか。
A. 定期借家制度による賃貸借は、契約自由・自己責任ということが原則になります。貸主、借主双方の要求に応じた自由な契約が尊重され、両者は対等の立場で、賃料や賃料改定方法、敷金、保証金、契約期間などの契約条件を決めて賃貸借契約を結ぶことになります。
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Q.定期借家制度の導入により、従来型借家契約では事情があって貸しにくかったスペースについても、貸しやすくなるのでしょうか。
A. 数年先にビルの建替えを予定している場合や、一定の期間後に自己使用したい場合、または借主が将来の拡張スペースを確保しておきたい希望がある場合など、従来型借家契約では貸しにくかった物件も、これからはより貸しやすくなります。
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Q.不動産投資ビジネスにはどのような影響がありますか
A. 定期借家制度の普及により、賃料収入や賃貸期間の確実性が高まり、不動産に対してより投資しやすい環境となることが期待されます。投資家にとっては安定的な収入を長期にわたって確保することも可能となり、不動産証券化の促進にも効果をもたらすものと期待されます。
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